ブギーポップシリーズで有名な上遠野浩平作品の感想が多くなってきました。作品ごとの繋がりがかなり深いシリーズであり、感想を書く上で読み返すこともかなり多いので、自分用も兼ねてリストとしてまとめました。新たに感想を書き次第追加していきます。
ついでにおすすめ作品もまとめました。
ブギーポップシリーズについて
ブギーポップシリーズを簡単に説明すると、世界を滅ぼすことのできる能力を持った(持ってしまった)人が引き起こす事件を、ブギーポップと呼ばれる都市伝説上の存在が解決する話だ。
シリーズの特徴として、大勢の人の視点で描かれる群像劇のシステムが取られている点や、一巻ごとに(基本的に)完結しているため、どれから読んでも問題ない点などが上げられる。
しかし、世界を影で操る統和機構の存在や能力の情報が、作品で小出しにされていたり、別の作品の登場人物が出てきたりするため、出版順に読んだ方が、別作品の伏線を回収できたり、あのキャラの意外な裏の顔を知れたりするので楽しめる。
またブギーポップシリーズの特徴として、時系列のややこしさが上げられる。
例えば、出版順ではデビュー作である「ブギーポップは笑わない」が一番古いが、作品内の時系列順では「夜明けのブギーポップ」が一番古い作品となる。細かな回想シーンまで含めると、「ペパーミントの魔術師」では作品内で数年の時間が経過して、間に「ブギーポップは笑わない」を挟んでいたりするなど、さらにややこしいことになる。
「時系列順に読みたい」という方がいるかも知れないが、それは諦めて、出版順に読むことをおすすめしたい。
DMMブックス(作者リスト):上遠野浩平の作品
作品リスト
現在、このブログの管理人が ”感想を書き終えた” 作品をまとめています。今後感想を書き上げ次第、リストは更新予定。
イマジネーターはPART1、PART2で完結。
エンブリオ浸蝕とエンブリオ炎生の二つで完結。
『ブギーポップ』シリーズ
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ブギーポップは笑わない...上遠野浩平デビュー作
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ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター PART1...春に降る雪
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ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター PART2...たとえそれでも恋をする
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ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」...六人の少年少女に世界は託された
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ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王...奇妙な世界に囚われ、死者と出会う
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夜明けのブギーポップ...ブギーポップ始まりの事件
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ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師...アイスを作っていただけの男
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ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕...最強は退屈だ
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ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生...最強は油断しない
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ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド...炎の魔女の始まりの事件
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ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト...彼らは正義か、それとも悪か?
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ブギーポップ・スタッカート ジンクスショップへようこそ...観測する、ただそれだけ
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ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス...ブギーポップを殺したい
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ブギーポップ・イントレランス オルフェの方舟...私と彼は闘うことを決めた
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ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド...三角関係の行く末は
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ブギーポップ・ダークリー 化け猫とめまいのスキャット...世界を疑え
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ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト...世界の敵の敵は誰?
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ブギーポップ・ウィズイン さびまみれのバビロン...忘却は防御であり攻撃
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ブギーポップ・チェンジリング 容暗のデカダント・ブラック...心の闇を見せてくれ
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ブギーポップ・アンチテーゼ オルタナティヴ・エゴの乱逆...エゴとエゴの戦い
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ブギーポップ・ダウトフル 不可抗力のラビット・ラン...正義と正義がかち合って
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ブギーポップ・ビューティフル パニックキュート帝王学...美とは?
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ブギーポップ・オールマイティー ディジーがリジーを想うとき…忘れた敵が蘇る
2019年冬アニメ化
解説記事 :第一話|第二話|第三話|第四話|第五話|第六話|第七話|第八話|第九話|第十話|第十一話|第十二話|第十三話|第十四話|第十五話|第十六話|第十七話|第十八話|
『ビートのディシプリン』シリーズ
統和機構の合成人間〈ピート・ビート〉は ”カーメン” と呼ばれる何かを追いかける。ジャンプ顔負けのバトルラノベ。
『ヴァルプルギスの後悔』シリーズ
二人の魔女に運命付けられた戦いと、それに巻き込まれていく人々を描いた作品。
『ナイトウォッチシリーズ』シリーズ
『しずるさん』シリーズ
『ソウルドロップ』シリーズ
『冥王と獣のダンス』
『酸素は鏡に映らない』
個人的おすすめ作品
読んだ作品の中から個人的おすすめ作品を独断と偏見で選定。今後更新される可能性あり。
ブギーポップは笑わない
これは外せないでしょう。伝説ともなったブギーポップシリーズの第一作。群像劇によって多くの視点から事件が描かれ、多くの思惑が入り乱れながら迎える最終章は見逃せません。多くの人を虜にしただけはある名作です。
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ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」
未来が見えるという能力を持った六人は、仲間としてささやかに能力を使って過ごしていた。しかし、世界を終わらせる少女の出現で、彼らの運命は狂い始める。
六人の少年少女の友情物語に、思わず涙がこぼれた人もいるのではないでしょうか。また群像劇という書き方が、一番ぴったりと嵌まっているのも本作な気がします。すっきりとした結末は必見です。
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ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師
アイスを作り、世界中に愛された緑色の男・軌川十助の生涯を綴った物語。
事件はアイスが溶けるようにあっさりと終わり、あっという間に世間に忘れ去られていく。そんな事件なのに、読んでしまえば心に残って忘れられない物語でした。
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ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト
”スリム・シェイム” に導かれて世界を守る仕事をすることになったホーリィ&ゴーストの二人。最初は仕方なく従っていた二人は、正義にも悪にも染まらず、ただ淡々と、言われた通りに動いていた。
しかし、世界の敵が目の前に現れ、世界の命運を握る選択に迫られた時、アンバランスな二人は何をするのか。正義とは何か? 悪とは何か? を強く問いかけてくるストーリー。
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