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【漫画】ジャンケットバンク7 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

鏡に答えはない

情報

作者:田中一行

試し読み:ジャンケットバンク 7

ざっくりあらすじ

昼間との賭けに負け、地下に落ちた御手洗。そこはギャンブルで負けて莫大な借金を抱えた者達が、誰かに買われるまでを待つ地下オークション会場だった。そこから這い上がるチャンスとして、ゲーム『ザ・ショートホープ』に挑む。

感想などなど

ギャンブルに負ければ莫大な借金を背負う。これまで真経津とのギャンブルで負けた者達は、なんやかんやで元気にやっていて(死んだ人もいるが)、しかも遊びに誘えば来てくれるような者達ばかりなので勘違いしそうである。

忘れてはいけない。

敗者に待っているのは、地獄である……と。

御手洗は真経津という強者と契約を結び、特務四課の宇佐美班でそれなりに認められる成果を上げている。だが、ゲーム『アンハッピー・ホーリーグレイル』の勝敗に関して、伊藤班の昼間との賭けでたった一度負けただけで、御手洗は地獄に落ちることとなる。

ちなみに昼間との賭けの内容は、「ゲーム開始から24時間以内に敵プレイヤーが死亡するか否か」、この二択を御手洗は間違ったのだ。敗者は負ける……と思われていたゲームで、まさかの敗者・叶黎明が生き残り、勝者であるはずの真経津が毒を飲んで死にかけた。

彼の容体を心配しているかもしれないが安心して欲しい。真経津の友達には村雨礼二という医者がいる。もうすっかり仲良しである。おかしい……殺し合うギャンブルをしたはずなのに。

ただこういう人間だからこそ、ギャンブラーとなったのかもしれない。

ちなみに叶黎明と真経津もいつの間にか仲良くなっている。何なの? 君たち……?

 

真経津の活躍を見たいという方は、次回までお預け。第七巻は御手洗が地下オークション会場から這い上がる様を、見ていく回となっている。

地下オークションとは、その名の通り「ギャンブルで借金を抱えた人間がオークションで売買される会場」であり、そこで売れない限りは永遠に地下で生活することになる。売れたとしても人権はない。殺されようが何されようが、逆らうことはできず物として扱われる。

そんな地獄のような環境において、這い上がる方法は一つ。

何とかして売れること。しかし、ただ売れるのではない。できるだけ高い金額で売れることが条件だ。それが簡単にできれば苦労しない。週に一度訪れるアピールタイムにて、それぞれの債務者は「自分はいかに仕える人間か?」を必死にアピールしている。

ただまぁ、「掃除ができる」とか「選択ができる」とかアピールしている人間を、一千万とか二千万で買う物好きがいるかと言われればいない。いるにしても、そういったアピールポイントを買ったのではなく、使い捨てる人間が欲しかったというオチである。

そんな者達に残されたチャンスが、ゲーム『ザ・ショートホープ』であった。

 

ゲームの内容は至ってシンプル。

ゲームは4×4のマス目に、それぞれイラストが描かれている部屋で行われる。壁の大画面には、ラウンド開始時に複数のイラストが表示される。そして時間内に、画面に表示されていないイラストのマス目に移動することで生き残れる。これを10ラウンド繰り返す。

ちなみに作中でゲームのルールは一切説明されない。部屋に連れてこられゲームをさせられた者達は、何が何だか分からないままで大半が死んでいくこととなる。

いきなりイラストが床に描かれた部屋に連れてこられ、画面にイラストが表示される。そのイラストと同じマス目に移動すれば良いのかと思えば、そういうことではない。逆にイラストと同じマス目に移動すると死ぬ。

ゲームに失敗したら死ぬとは聞いていなかった者達は、死にたくないと泣き喚き、ゲームには真剣に向き合わずに死ぬ。自分だけで死にたくないと足を引っ張る者の多さに辟易し、皆もろとも死んでいく。

今回のゲームは、これまでのギャンブラー VS ギャンブラーとは違い、運営が弱者を選別する舞台というべきである。足を引っ張り合っているのは論外。生き残りつつ、ゲームの裏にある説明されていないルールを探ることが重要だ。

御手洗はこの地獄から這い上がることはできるのか。御手洗の大きな挫折と、そこから這い上がる覚悟と、そこからの覚醒。第一巻の頃とは全く違う空気をまとい始めることになる。御手洗にとって必要な戦いであった。

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