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【漫画】ジョジョリオン25 感想

【前:第二十四巻】【第一巻】【次:第二十六巻】
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※ネタバレをしないように書いています。

「呪い」を解く物語

情報

作者:荒木飛呂彦

出版:集英社

試し読み:ジョジョの奇妙な冒険 第8部 モノクロ版 25

ざっくりあらすじ

実験室で院長を待ち伏せしていた定助。最強とも思えるその能力に対抗するために、彼が考えた策とは? 生命のもう一つの道『岩生物』とは何なのか? 新ロカカカを巡る戦いもいよいよ核心に迫る。

感想などなど

「岩生物とは何だ?」という疑問を、ジョジョリオン読者はずっと抱いている。当たり前のように現れて、当たり前のように新ロカカカの実を狙ってきているが、そもそもその岩人間とは何だ、こっちは説明をほぼ受けていない。睡眠時間などは無駄に知っているが。

そんな岩人間の生態の一つが、第二十五巻の冒頭では語れていく。

岩人間のメスは、人間のオスとの間に子供を作ることができるらしい(逆は無理なようだ)。そして出来た子供をm岩人間のメスは、森の巨木の根の下に置いて去って行く。そんな放置された赤ん坊を狙って来たオオスズメバチにしがみつき、巣にまで運んで貰い、その巣の女王の体内に侵入して操り、集団での過ごし方といった社会性・常識を学び、十七歳になった頃に外に出るのだ。

色々と突っ込みどころはあるが、岩人間は親に育てられておらず、スズメバチに寄生するという形であらゆることを学んでいたことが驚きである。そんな彼らに、人間社会に根付いている社会性を求めることが間違っているのだろう。

そんな岩人間・透龍のスタンド『ザ・ワンダー・オブ・ユー』と、定助・礼の二人による戦闘が本格化していた。しかし、互いに相手の動向を見定めている膠着状態。攻撃をして欲しそうにしている定助と、部屋にこのまま入っていってはいけない予感に見舞われている『ザ・ワンダー・オブ・ユー』の両者。先に攻撃を仕掛けたのは、院長の方であった。

院長は――実際はスタンドだったのだが――部屋に岩昆虫『ドゥードゥードゥー・デ・ダーダーダー』を放ったのだ。見た目は割り箸を繋ぎ合わせたような、生物とは思えない人工物を想起させる。それがガチャガチャと動きつつ、床に溶け込んで移動し、こちらに攻撃を仕掛けてくる。

そいつが放つ毒に冒された者は、関節を伸ばすと、全身の穴という穴から石綿を吐くようになるのだという。実際に毒をもらってしまった定助は、攻撃から逃れようと立ち上がったさいに、目や鼻、耳から石綿を吐いている。

それは定助の気道を塞がんと勢力を増し、徐々に視力も失われていく。そんな彼の窮地を救ったのは礼さんであり、ついでに院長との距離も詰めるという異形も成し遂げた。あと数センチ、院長を殺せるというところまで来た。

しかし、やはり院長は強かった。厄災は無敵なのだろうか。

 

その頃、東方家では一家の主が死んだことで泣きはらす面々と、家の外で足がボロボロにされてしまった康穂が地を這っている、という何とも悲惨な状況であった。そんな中、自分の欲求に正直な男・東方常秀が動き出していた。

彼の腕には新ロカカカの実が、そして眼前には足が動かせなくなってしまった康穂が。

そこで常秀は提案する。自分と等価交換しよう、と。

新ロカカカで実っているものは二つ。その内の一つは完全に熟しており、これを食べれば等価交換することが可能になる。康穂には定助達に新ロカカカの実があることや、岩人間がすぐ近くまで来ているという状況を報告しなければいけない。

彼ならば、この現状をどうにかしてくれるかもしれない。

そして始まる等価交換の儀式。自分が言い出したことでありながら、等価交換が始まることで自身の体が、康穂に取り込まれて失われていく感覚に恐怖を覚える常秀……ちょっとは格好いいと、何だかんだで康穂のことを愛してたんだなという(気持ち悪い)男の覚悟に惚れ直したところでコレである。

まぁ、彼らしいのではないだろうか。

それに対して、康穂の格好良さたるや。彼女が選んだ最善手は、物語を大きく動かした。読み終えた時、次巻への期待値が高まる締めであった。

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