工大生のメモ帳

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安達としまむら4 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

関係が、少しだけ変わる日

情報

作者:入間人間

イラスト:のん

ざっくりあらすじ

安達としまむら、二人の関係が変わっていく日常。

「桜と春と」「春と月と」「月と決意と」「決意と友と」「友と愛と」「愛と桜と…」

感想などなど

桜と春と

 安達の下の名前を御存知だろうか? ちなみにブログ主は知らなかった。

そんな桜さんを草葉の陰から見つめる女子高生がいたそうな。この話はそんな彼女視点で始まる。

しまむらと絡む安達しかしらない我々読者にとって、安達はしまむらの犬で童貞で、クールとは程遠いポエマーであるということを知っているが、そんな顔を知らない者からすると、安達はクールな美少女に見えるらしい。なるほど、いつも一人で静かに虚空を見つめ、何を考えているか分からない姿は、まぁ、薄幸の美少女と言えなくもない。

中身はしまむらの犬だけど。

しまむらに下の名前で呼ばれただけでにやけちゃう女の子だけど。

……まぁ、そっちの方が可愛くてブログ主は好きである。

 

春と月と

 樽見という女の子を覚えているだろうか。第三巻にて、しまむらと共に遊びに出かけたしまむらの昔の友人である。

彼女としまむらのデートは、残念ながら上手くいかなかった。どう見てもギクシャクして、互いに居心地が悪かったことだろう。しまむらの脳内では安達のことしか考えていなかったし、樽見も樽見で昔と変わってしまったしまむらとのギャップに苦しんでいるらしかった。

そんな樽見のリベンジ戦が執り行われていくのが、このエピソードである。

「頑張るぞー」と意気込み、意気揚々としまむらとのデートにこり出した樽見。しかし、今回もまた安達に負けたらしい。しまむらの脳内にはやはり安達のことしかない。過去の茨というよりは、過去に固執しない彼女の闇が色濃く出てきたエピソードだと言えよう。

 

月と決意と

友達に話しかけるという行為に、覚悟を感じたことはあるか?

ブログ主はない。覚悟が必要という時点で、その関係性は正しいのかという疑問が生じてしまう。まぁ、感じたことがないので何とも言えないのだが。

クラス替えにより同じクラスになったことまではよかった。しかし、安達とは違い友達がすぐにできてしまうしまむらに、安達は話しかけることができなかった。しまむらにとっての一番でありたい安達にとって、しまむらと一緒にいる友達というのは、ただの邪魔者や壁でしかないのだ。

そんな安達が決意を固めて話しかける……ただそれだけの安達にとっての長い長い物語。頑張れ安達、と応援したのはブログ主だけではないと思いたい。 

 

決意と友と

 ちょっとした決意一つで、友人関係は好転していく。安達としまむら、久し振りになるべき形に収まったような安心感がある。良かったねぇ、と二人の関係性を微笑ましく眺めていたら、このエピソードは読み終わってしまった。

語りたいことはある。

二人はこれまで一緒に居られなかった時間を埋めるように、電話で話をした。内容は形容するのが難しいが……そうだな、砂糖を吐きそうとでも言えばいいだろうか。いや、違うな。安達の独占欲と、その独占欲を受け入れるしまむら、とでも言うべきか。

とにかく。

二人は少しの時間の離別を経て、もっと距離が縮まってしまったらしい。ハッピーエンドなら良いだろう。

 

友と愛と

 友達の家に泊まりにいくというのは別に珍しいことではない。男同士でもすることはあるのだから、女同士でも別にするのだろう。一緒にゲームしたり、何だりかんだりして楽しい時間を過ごすのだろう。そういった話を書くのであれば、メインに据えられるはそういった楽しい昼の時間を描くべきだと思うのだ。

しかし、本作は一味違う。

何故か夜の時間に焦点が当てられ、一緒に寝るかどうかの話で数ページ使っているのだ。そして結局(同じ部屋で)一緒に寝るし。まぁ、そんなに部屋ないし。仕方ない。女同士なのだから、一緒に寝ることに緊張感を覚えるはずはな……あぁ、安達は童貞だった。

 

愛と桜と…

しまむらも罪な女よ。安達がしまむらに溺れていって、ついでにしまむらも引きずり込んだ。結局、相思相愛なのである。

もしかすると、安達も罪な女なのかもしれない。

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