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【漫画】寄宿学校のジュリエット6 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます。

禁断の恋

情報

作者:金田陽介

出版:講談社

ざっくりあらすじ

休日に花見デートを計画するも、黒犬寮と白猫寮の面々も花見を計画しており……「露壬雄とジュリエットとダリア畑」カメラでツーショット写真を撮ろうとするも、二人を写した写真が風に飛ばされてしまい……「露壬雄と写真」監督生になるために勉強を頑張り始める露壬雄、放課後に一緒に勉強する約束を蓮季とジュリエットの二人としてしまい……「露壬雄と蓮季と中間テスト」灯籠飛ばしを見るチケットの奪い合いをするシャル姫と露壬雄……「シャル姫とジュリエットと秋祭りⅠ」「シャル姫とジュリエットと秋祭りⅡ」二泊三日の林間合宿にて、ジュリエットと蓮季が露壬雄に関して大げんかして……「露壬雄とジュリエットと蓮季Ⅰ」

感想などなど

頭の悪いロミオとジュリエットという総評を見た。なるほど、確かにそうである。二人の恋愛は確かに禁断であるが、二人の初々しいやり取りを見ていると、そんな危険な状況というものを忘れそうになる。

例えば。

第一話「露壬雄とジュリエットとダリア畑」では、ダリア畑という美しい花畑でデートする約束をした露壬雄とジュリエットが、何とか二人きりになるために奮闘する内容となっている。その奮闘というのが、涙ぐましいというか、力業でねじ伏せたとでも言うべきか、とにかく滅茶苦茶なものであった。

見開きで描かれる花畑と、露壬雄とジュリエットのワンシーンは、ただそれだけでも見る価値があるというもの。例え道中がデートとは程遠いような道すがらであったとしても、二人きりの時間を共有できたというだけで、このデートは成功だったと言えるのではないだろうか?

さて、そんな相思相愛名二人であるが、何か共有の思い出を形にしたものは持ち合わせていない(互いに持っていたロザリオは決闘の際に壊してしまった)。そういうものを持っていれば、ロザリオが監督生に見つかったときのような事態になりかねない。

しかし、何か二人の関係性を証明できるようなものが欲しいと思うことは、カップルとして当然の欲求であろう。そこで考えたのが、ツーショット写真である。どうやらジュリエットの方は乗り気ではないようだが。まぁ、彼女ツンデレだしなぁ……。

露壬雄が持ち寄ったポロライドカメラで、ぎこちないながらも二人で方を並べたツーショット写真を撮影。しかし、ジュリエットが最も恐れていた事態が発生する。なんとその写真が風に飛ばされてしまうのだ。

果たして二人は無事にツーショット写真を手にすることができるのか?

憎めない丸流組とジュリエットとの絡みや、蓮季含めた黒犬寮の女子達と露壬雄との絡みなども楽しみつつ、ツンデレの良さを再認識したブログ主であった。

 

ただいちゃいちゃしているだけでなく、二人きりで過ごすことのできるよう世界を変える準備も欠かさない。その第一歩として監督生となるため、日夜勉学に励んでいるらしい。

そんな彼に対する周囲の反応は様々。「教科書見るとアレルギーで死に至るんじゃないの!」というある種最も酷いことを言ったのは、愛しの彼女のジュリエットだったりする。

まぁ、これまでの行動から考えると、確かにそんな反応をされても仕方ないのかもしれない。だが、露壬雄は本気だった。そんな彼に協力するよ、と手を差し伸べてくれる者が二人いた。

蓮季とジュリエットである。そして放課後、それぞれと二人きりで勉強会を開くこととなった。

……つまりダブルブッキングである。

 

長い時間の積み重ねで築き上げられた絆と、短い時間ながら互いに強く思い合ったことで作られた絆、どちらが上なのだろうか。

例えば。

蓮季は長い間、露壬雄のことをひたむきに思い続けてきた。告白し、ジュリエットと彼が付き合っていると知った後でも、彼女にとって露壬雄は愛している男であった。強気に振る舞ってはいるものの、思いが彼に向いていることは疑いようがない。

一方、ジュリエットと露壬雄は犬猿の仲なはずだった。顔を合わせれば、喧嘩の毎日。関係がバレれば、この学校には居られなくなるという危険な状況。そんな世界を変えると言ったが、そんなこと簡単ではないことは、本人達が一番良く分かっていることだろう。

シャル姫はジュリエットとの幼馴染みで、露壬雄の知らないジュリエットを最も良く知っている。二人でしか共有できないこともあるだろうし、幼い頃の儚い思い出は、露壬雄には作れない。二人だからこその絆があった。

それぞれに絆があって、そのどれが一番上か? 

愚問であろう。絆に上も下もない。

シャル姫はジュリエットと露壬雄の関係性に嫉妬して、蓮季はジュリエットと露壬雄の関係性を危険だとした。それによって発生する事件が、後半部である。露壬雄はそんな難しいこと考えず、力業で突き進むのだろう。

まぁ、そんな露壬雄が好きなのだが。

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