工大生のメモ帳

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安達としまむら8 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

関係が、少しだけ変わる日

情報

作者:入間人間

イラスト:のん

試し読み:安達としまむら 8

ざっくりあらすじ

安達としまむら、二人の関係が変わっていく日常。

「遠路」「最初の旅の端①」「日野と永藤」「ヤチー来訪者」「最初の旅の端②」「帰路」

感想などなど

「遠路」

高校の修学旅行を終えてから十年の歳月が経って、それでも二人の関係性は続いていた。そんな二人が初めて行った旅行の思い出話として第八巻は始まっていく。

 

「最初の旅の端①」

修学旅行といえば高校生活における一大イベントである。普段、過ごしている県から離れて遠い場所で学を修める……なんて大層な目的を心に抱いて、修学旅行に行く者はいるのだろうか?

授業をサボって体育館でたむろするようなちょい悪である安達としまむらは、付き合って間もない色々したい盛りも相まって、修学旅行には否応なしに期待が高まっているらしい。

しかし問題がある。修学旅行は五人一組の班を作るというルールがあるのだ。誰かに邪魔されたくない安達にとって、しまむらにとっての初めての全てを独占したい嫉妬深い乙女安達にとって、そのルールは憎むべき敵であった。

そんなわがまま放題の安達の扱い方も慣れてきたしまむらは、修学旅行の鞄にいつの間にか入り込んでいたヤチーも連れての旅行となる。つまり二人分の子守をしながらということに……遺憾なく姉パワーが発揮されることは言うまでもない。

まぁ、二人きりのつもりがヤチーがいたり、そもそも修学旅行だから同級生がたくさんずっといちゃいちゃしていることはできないが、「綺麗」だって互いに言い合ったりしている。慣れてきたつもりだけれど、カップルとしては正しいけれども……まだカップルとして慣れていないぎこちなさがまだある気がする。

そして修学旅行の一大イベントである入浴タイムが始まる……いや、別に自分は一大と付けるほど印象に残っていないのだが、安達としまむらにとっては大層緊張してしまうものとなっていた。

何せ裸の付き合いである。以前一緒に風呂に入った時は水着だったし、付き合っている相手の裸体を見る機会は初めて。そら、緊張しない訳がない。しまむらが安達に「見たいの?」と問いかけるシーンとかヤベぇと思った。こう上手く言えないけれど。それに対して、かなり間を開けて、言葉を選びつつ「見たい」と素直に応えた安達を見て、語彙力を失ってしまった。

高校生という思春期真っ盛りである。そういった道に走るのを押さえることなどできるはずがないのである。

 

「日野と永藤」

永藤が日野の家に泊まって、当たり前のように一緒の風呂に入る話。もう何度も入っているから慣れているけれど……あれ、慣れて良いのか? まぁ、いいか。二人の関係はいつまでも変わらぬ形であって欲しい。きっと二人もそう思っていると思えるエピソードであった。

 

「ヤチー来訪者」

 ヤチーとしまむら妹のほっこりエピソード。ちなみに冒頭で描かれる安達としまむらの十年後の様子には、ヤチーも登場する。容姿は何も変わっていない。やはりこいつは宇宙人なのだろう。そして当然のことながら、しまむら妹もくっついてくる。

将来のことなど何も考えていないであろう二人の、ほっこりするエピソードであった。

 

「最初の旅の端②」「帰路」

旅行は家に帰るまで終わらない。パンチョ(しまむらと安達を快く(?)旅行の班に誘ってくれた人)は持ち前の察し力で、安達としまむらの関係性を知る。二人の行動を客観的に、冷静に見ると明らかなのかもしれない。

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