工大生のメモ帳

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薬屋のひとりごと4 感想

【前:第三巻】【第一巻】【次:第五巻】

※ネタバレをしないように書いています。

※これまでのネタバレを含みます。

毒味役少女の事件簿

情報

作者:日向夏

イラスト:しのとうこ

ざっくりあらすじ

気弱な里樹妃が幽霊を見たという話を聞いた猫猫は、それを解決すべく動き出す。一方、玉葉妃の腹の子が逆子だとわかる。ろくな医官もいない後宮でこのまま逆子を産むことは命にかかわると、自分の養父である羅門を入れるように提案した。

感想などなど

ブログ主は「薬屋のひとりごと」を購入するに当たって、四巻まで一気買いしている。そして大きな時間を空けることなく、四巻まで読み進めることになるわけだが、そういう買い方をしてよかったと心底思いつつ、ブログの執筆にあたっている。

その理由としては、第四巻がこれまでの事件の総復習的な内容となっているためだ。

もしも第三巻まで読んでいるけれど、ずいぶん前のことで内容なんて覚えてないなあ……という方は読み返すことをおすすめしたい。でないと内容の理解が不可能レベルである。本シリーズのアニメ化がなかなか発表されないのは、このシリーズ構成にあるような気がしてならない。この内容を分かりやすくアニメで描き切るのは、かなり脚本の力が要求されるのだろう。

とりあえず思い出すべき事象は、少なくとも『翠苓の事件』と『任氏の正体』と『任氏の殺害未遂』について、の計三つに関してであろう。他にも『羅漢が妻を娶った事件』や『羅門が罪人として追放された事件』に関しても理解しておいた方がいいが、となると第一巻から第三巻まで読み返さないと無理だ。

『翠苓の事件』に関しては、第二巻を通して描かれ、猫猫にしか解き明かすことのできなかったであろうプロパリティーの殺人のことだ。あと少し、気づきが遅ければ任氏は呆気なく事故として死んでいたことだろう。

そんな事件の結末は、仮死薬を用いて黒幕である翠苓の逃亡によって幕を閉じた。「仮死薬!?」と驚きと興奮を隠しきれいていない猫猫が少し懐かしい。第四巻ではそんな翠苓が事件を起こした背景というものが分かっていく事件だ。「翠苓って誰だっけ?」という方は、第四巻を楽しむことができないことはわかっていただけるだろう。

次に『任氏の正体』であるが、第三巻のラスト、洞窟にて立派なイチモツを猫猫が目撃してしまった話をとりあえず思い出してもらえれば……まぁ、問題はないだろう。宦官というのは、股間にぶら下がるアレをチョッキンされてしまっているはずなので、任氏の状態はおかしい。つまり去勢していないのに宦官としての職に就くことができているという事実が重要だ。

『任氏の殺害未遂』は第二巻にて翠苓が行おうとしたことと、第三巻にて子昌(結局逮捕されていないが、明らかに怪しい人物)が拳銃を使って殺そうとしたことの計二つあったということを思い出しておかなければいけない。そんだけ殺されそうになって、しかもどちらも猫猫に救われるって……そらまぁ、惚れますわな。

 

それらの情報を脳内で整理しつつ、第四巻は読み進めていくことになる。一応、簡単に振り返りとして説明はされるが、やはり読み返した方が賢明だろう。これまでと同様に、一見関係がないように思われた事件が裏でつながっているという構成のため、そちらの理解の脳のリソースが割かれる上、登場人物も多い。

正直、妃の名前は玉葉妃しか覚えていなかった。四人いるらしいのだが、全員の名前を空で言える方はいるのだろうか……第四巻を読み終えているブログ主ですら、残念ながら言うことができない。

ここまで散々、難しいという批判のような内容を書いてきた。しかし、これまでの伏線が回収され、集大成とも呼ぶべき事件の全容を理解したときは快感すら覚える。その中でも一番評価したいのは、事件の締め方にあるように思う。

任氏も羅漢も翠苓も猫猫も、これまでの登場人物達が活躍し、後悔のない結末というものを迎えていく。一言で言うなれば大団円。これまでの複雑さとはうってかわった分かりやすさである。

ひとまず第一部完、といったところか。優秀な脚本家がいるならば、ぜひともアニメ化かドラマ化して欲しいと願う。

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