工大生のメモ帳

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【知略巡らす頭脳戦】ギャンブル漫画五選!【騙し合いの心理戦】

欺き合い、騙し合い、最後の最後には大金をせしめた者が勝つ。そんな心理戦、頭脳戦が行われるギャンブル漫画を集めました。

一般人には縁のないような桁数の大金が動くスケールの大きさ、先の読めない戦いの行方、想像を上回る策略が入り乱れるハラハラドキドキを味わえるような魅力に満ちた作品の数々。読んだことないという作品は、是非とも手を出してみてはいかがでしょうか?

 

嘘喰い

『嘘喰い』と呼ばれた天才ギャンブラー・斑目獏が、『賭郎』と呼ばれる組織内で成り上がり、『賭郎』のトップにギャンブル勝負を挑む『屋形越え』を成し遂げるために奮闘するギャンブル漫画。

聞きなじみのない言葉が多くて混乱しているかもしれない。『賭郎』というのは、絶対的に公平なギャンブルを取り仕切る組織の名称である。『賭郎』の会員になった者は、立会人の元、いつでも誰とでもギャンブルをすることができるようになる。そして、勝負前に決められた契約に基づき、『賭郎』は敗者から必ず賭け金を徴収する。

賭けるのは金に限らない。命を賭けて負けた場合も必ず、『賭郎』が必ず徴収するし、他のどんなものであろうとも徴収の対象となる。どんな大金持ちであろうとも、どんな権力者であろうとも、その『賭郎』の絶対的な暴力には抗えない。

個人的に名勝負として挙げたいのは下記三つ。

  • ハングマン(5~7巻)
  • ラビリンス(9~10巻)
  • エアポーカー(40~43巻)

『ハングマン』勝負が始まるまでの1~4巻は、主に『賭郎』会員になるまでの戦いを描いており、動く金のスケールも、勝負の内容も小さめ。その桁が一気に跳ね上がり、『賭郎』という組織の大きさ・強さがはっきりと示されつつ、『賭郎』会員になるような者のヤバさも分かる名勝負となっている。

『ラビリンス』は漫画らしい叙述トリックが仕込まれており、多くの読者が騙されたと思われる。『賭郎』という組織の作り出したシステムの穴を見事に突いた獏の策略は圧巻である。

『エアポーカー』は水中で呼吸するための空気を賭けたポーカー勝負であり、複雑なルールでありながら伝わる獏や対戦相手の凄さ、水中という特殊な環境下で行われるギャンブルを見事描ききった。

他にも名勝負はたくさんある(『ハンカチ落とし』とか、『ドテイ』とか……)。是非とも読んで欲しい作品である。

第一巻の感想:嘘喰い1 感想

 

『カイジ』シリーズ

定職にも就かず、ギャンブルに明け暮れ、金のないその日暮らしを続けていた若者・伊藤開示が、突如として抱えた莫大な借金を返すために、『帝愛』グループが主催するギャンブルに挑むギャンブル漫画。

『帝愛』グループというのは金融会社であり、金を返すことができない者に復帰のチャンスを与えるという体で、ギャンブル大会を開いている。そこに乗り込んでいくのが、シリーズの第一巻におけるあらすじだ。そこから始まる『帝愛』との長い因縁が、シリーズの本筋である。

金を返すことができなくなった者の中でも、一際屑をより集めたのではないかという大会の会場に漂う異様な雰囲気は、漫画の絵を通じて伝わってくる。平気で他人を騙し、自身の利益最大化のために動く者達が多い中、仲間を集め、信じて信じて信じ抜いて勝ち抜こうとする開示の根性が、だんだんと好きになっていく者も多いのではないか。

そんな『カイジ』シリーズの名勝負はこちら。

  • 限定ジャンケン(『賭博黙示録』1~5巻)
  • Eカード(『賭博黙示録』9~12巻)
  • チンチロ(『賭博破壊録』1~5巻)

『限定ジャンケン』はカイジが挑む最初のギャンブルであり、カイジシリーズを代表するゲームと言っても過言ではないのではない。理解しやすいシンプルなルールでありながら、それで絶対的な勝利をもぎ取るには、絶対的に信頼できる仲間が必要だと理解したカイジが、信頼しあうために藻掻く姿も見所である。

『Eカード』もまたカイジシリーズにおいては有名なゲームではないだろうか(映画では『限定ジャンケン』と『Eカード』が登場した)。『限定ジャンケン』と同様にシンプルなルールで、カイジは鼓膜を賭け、敗北すれば一生耳が聞こえなくなるという緊張の勝負。『帝愛』の会長が初めて登場したゲームでもあり、その恐ろしさと、ゲームのオチも含めて完成度が高い内容となっている。

『チンチロ』は多額の借金を抱えて、地下労働に従事させられることとなったカイジが、地下で成り上がり、一日外出券を手に入れるために挑んだギャンブル勝負。ゲームを取り仕切っている男は、「明らかにイカサマをしている」と分かった上で挑み、イカサマを真正面から叩き潰すシーンは最高に快感である。

もう後がないという緊張感、指や鼓膜や命といったものを賭けてでも戦わざるを得ない状況に追い込まれた者達の足掻きを、是非とも見届けてあげて欲しい。

第一巻の感想:賭博黙示録カイジ 1 感想

 

賭ケグルイ双

名門・私立百花王学園ではギャンブルによって階級が決まる。そんな特殊な学校だとは知らず、お嬢様に憧れて入学した早乙女芽亜里が、様々なギャンブル勝負に挑み成り上がっていくスピンオフ作品。

スピンオフというように、蛇喰夢子を主人公とする本編『賭ケグルイ』において、ギャンブル勝負を通じて彼女の親友ポジにいつしか収まっていた早乙女芽亜里の過去話である。

蛇喰夢子は絶対に負けるようなイカサマ勝負を、策略と幸運で運ゲーに持ち込んで勝つ。「絶対に勝てる」「絶対に負ける」というような勝負を嫌っており、勝てるか負けるか分からない緊張感を楽しんでいるギャンブル狂いである。

そんな彼女とは対照的に、徹底的に計算して、勝てる確率を可能な限り上げて勝負に挑む早乙女芽亜里。相手がイカサマをしていた場合も、それを飲み込んだ上で勝てる可能性を上げることに重きを置いている。その現実的な勝負をするところや、蛇腹夢子とは違い、金銭感覚が庶民なところが可愛らしい。

そんな本作の名勝負は下記の三つ。

  • 時短大富豪(1巻)
  • ダウトポーカー(5巻)
  • フルカウントブラックジャック(9巻)

『時短大富豪』『カップリングギャンブル』『盗撮野球拳』で迷ったが、早乙女芽亜里が初めて行うギャンブル『時短大富豪』は、早乙女芽亜里という人間のギャンブルに対する考え方が分かりやすく詰め込まれた一戦だった。『カップリングギャンブル』と『盗撮野球拳』はなんかエッチ。

名門・私立百花王学園では学生が賭場を開き、金を稼ぐことができるようになっており、なんやかんやで賭場を奪い取り、開催したゲームの一つが『ダウトポーカー』だ。心理戦的な側面が強く、選択によって一瞬で勝負が決まります。個人的にやってみたいと唯一思ったゲームである。

『フルカウントブラックジャック』は最適解が存在するギャンブルゲームとしては珍しいものです。最適解に気づけるかどうかで勝負が左右される訳ですが、あなたは気づけるだろうか。ちなみに自分は全く分からなかったため、必ず負けることでだろう。

一つのゲームがかなり短く、一巻の間で二つくらいはゲームをしてくれるのも魅力だろうか。本編だけでなく、スピンオフも楽しんでみられては?

 

ジャンケットバンク

銀行の地下で行われていた非合法ギャンブルに参加することになった新人行員・御手洗暉が、謎多き天才ギャンブラー・真経津をサポートしていく銀行×ギャンブルという異色漫画。

銀行であるため、金を借りようと思えばすぐに借りられる。そのため元金がなくとも大金を賭けた勝負をすることができる。また、勝ち続けるごとにランクが上がっていき、ゲームに負ければ死という緊張のものへと変わっていく。

敗者はかなり酷い扱いをされている。奴隷のように扱われている者、人体実験として解剖されている者、縛り付けられ眠らされている者、監禁されている者……などなどといったように。ギャンブラーは勝てば天国、負ければ地獄――人権はない訳だ。

それでもギャンブルから抜けることなく勝ち続けるのは狂人だ。ある種の超能力者バトルのように、「人体の仕組みを知り尽くしているため簡単な嘘は見破れる者」「相手の感情が絵画のように見える者」というような技術を駆使してくる。それを利用し、相手の行動を誘導することで勝っていくのが、真経津の基本スタイルである。

そんな本作の名勝負は下記の三つ。

  • サウンド・オブ・サイレンス(2~3巻)
  • ジャックポット・ジニー(4~5巻)
  • アンハッピー・ホーリーグレイル(6巻)

第一巻のゲームなどは、単純に頭の良い人が相手だったが、『サウンド・オブ・サイレンス』からは毛色が変わってくる。相手である村雨礼二は、「人体の仕組みを知り尽くしているため簡単な嘘は見破れる者」であり、こちらが嘘で騙そうとして上手くいかない。基本的に真経津の後ろで見ているだけだった御手洗が活躍し、銀行員の存在価値も示されたゲームだったといえる。

『ジャックポット・ジニー』は名勝負に加えるかどうか悩んだ。なぜなら相手が弱すぎた。しかしながら、どんでん返しという意味では、上手くまとまったゲームだったと言えなくもない。個人的には賛否あると思うのだが、あなたはどう思うだろうか?

『アンハッピー・ホーリーグレイル』はゲームのラスト、相手の呆気にとられた表情だけで評価できる。良い案配で予想を裏切られ、真経津というギャンブラーの狂気に触れた名勝負だったと個人的に思う(『ジャックポット・ジニー』同様、賛否はあるように感じる)。

2022年4月30日現在、連載中。これからも名勝負は増えていくことだろう。

第一巻の感想:ジャンケットバンク 感想

 

LIAR GAME

馬鹿正直の直が、嘘つきの頂点を決める騙し合いのゲーム「LIAR GAME」に挑んでいく。天才詐欺師・秋山の指示の元で行われる高度な心理戦・頭脳戦と、最後まで他人を信じて救おうとする直の正直さが、上手い具合に噛み合った作品となっている。

これまで列挙した作品では、少なからずイカサマが使われているゲームがあった。しかしながら本作は、一切のイカサマが使われていないというのが大きな特徴であり、大きな魅力でもある。

あくまでゲームのルール内で、騙し騙され合う。イカサマがないということもあって、読者も、ルールを読み込んでゲームに参加しているような気分が味わえるというのは嬉しい面なのではないだろうか。

そんなドラマでも映画でも好評を博した本作の名勝負はこちら。

  • 密輸ゲーム(4~6巻)
  • 感染ゲーム(9、10巻)
  • イス取りゲーム(11~14巻)

『密輸ゲーム』は多対多のチームで、大金を奪い合うゲームとなっている。そのため多くの人の思惑が入り乱れ、「裏切りに対する疑心暗鬼」「裏切られないように縛り付ける罠」が幾重にも積み重なっていく。そんな中、ただ一人だけがチーム全員を信じている直の強さが、覚醒したゲームとなっている。

『感染ゲーム』では、信頼し合うことができれば全員が勝つことのできる内容となっている……のだが、そう簡単に物事は運ばない。イカサマはなく、あくまでルールに則った罠で勝ちつつ全員を救う策略が見事なゲームだった。

『イス取りゲーム』は孤島を舞台に、散らばったイスを探して座るというフィジカルが物を言うゲーム……ではない。ルール上で明言されていないが、プレイヤー同士でチームを組み、信頼し合うことで初めてゲームの盤上に上がることが許される複雑なゲームとなっている。本ゲームは映画化もされており、要所だけがシンプルにまとまっていたためおすすめである。

第一巻の感想:LIAR GAME 1 感想

 

海外のギャンブル漫画

ここに至るまで日本のギャンブル漫画を紹介してきた。

ここで日本だけでなく海外にも視線を向けてみよう。すると海外にもカジノを舞台とした漫画は存在する。それらを紹介した記事として、下記がおすすめだ。

www.bonus.jp