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ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト 感想

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※ネタバレをしないように書いています。

※これまで(出版順)のネタバレを含みます。

世界の敵が産まれる理由。

情報

作者:上遠野浩平

イラスト:緒方剛志

ざっくりあらすじ

レモンのような色の光の粒子が煌めく光景〈レモン・クラッシュ〉を見て、「プーム・プーム」と唱えると、どんな願いも叶うのだという。

感想などなど

これまで多くの世界の敵が登場しました。何か目的を持って能力を使っていた人、能力に使われていた人、概念として存在し世界を脅かす存在、自分の世界を守るために無意識に能力を行使していた者まで様々な世界の敵が登場しました。

その度にブギーポップが自動的に浮き上がり、世界の敵を倒してきました。

では、そんな世界の敵とは一体どのように産まれてくるのでしょうか?

世界の敵を殺すためだけに浮かび上がるブギーポップは、これから先もずっと戦い続けるのでしょうか?

元凶がいるならば、元凶を潰せば良い……きっと誰もが思いつく簡単な答え。

しかし、そんなことを思いついたからと言ってできるとは到底思えないのですが……果たしてどうなるのでしょうか。

 

世界の敵の敵。つまりは人類の味方はブギーポップしかいないのでしょうか。

統和機構は「MPLS能力者を殺すこと」を目的としているようなので、人類の味方か? と言われれば微妙でしょう。子供を金を払ったり、脅したりすることで連れ去り、機構で能力者として開発している話はこれまで何度も出てきました。一から作り出された合成人間も、倫理的に考えれば反社会的な行動でしょう。

元々ブギーポップもどうして生まれたのか良く分かりません。

そこでちょっと疑問に思うことはないでしょうか?

もしかして、「ブギーポップみたいに世界の敵と戦っている奴っているんじゃね?」

だってブギーポップいなければ「ブギーポップは笑わない」にてエコーズはきっと死んでますし、「VSイマジネーター」では……いや、これはどうなんだろ。統和機構がどうにかしてくれたのかな? 「歪曲王」で出てくる恐竜は人類が倒せる気がしませんし、「パンドラ」ではパンデミックによって世界滅亡してたかも知れません(そういえば ”あの少女” はどうしたんでしょう……)。

これらが一応ブギーポップが行ける範囲で起こっているのです。まさか、世界の敵は彼らの周囲でしか起きない何てこともない……と思います。ブギーポップも「自分がいるから世界の敵が生まれるのかも知れない」的なことを言っていましたが、自分はそんなことないと思うんですよね。「ホーリィ&ゴースト」にて登場した世界の敵 ”ロック・ボトム” なんてずっと前から存在していたようですし。

そんなブギーポップと同等の力は持っていないにしても、世界の敵と戦ってくれる人が登場します。誰なのか言ってしまうとネタバレだと思うので、ここでは詳細を伏せますが、「誰なんだろう」「何をしてるんだろう」とそんなことを考えながら読み進めると楽しいかも知れません。

それと、これまでの過去作の話をしていますが、読んでいなくても本作は楽しめるので、お気になさらず。

 

統和機構の合成人間が本作でも登場します。

その一人が歌上雪乃。なんと中学生の頃から人間社会に潜入し、ブギーポップの表の顔である宮下藤花と親友同士だと言います。いやぁ、統和機構って自分たちが思っている以上に、日常に溶け込んでいるんですね。スプーキーEのように腕が太かったり特徴があれば分かりやすいのですが。

彼女の能力は〈スティル・クール〉。どんなものでも切り裂く無敵の剣を振りかざす能力――簡単に言えば超強い手刀……やばい、弱そう。実際さほど強くないです。

そんな彼女は至って普通の学生のように過ごしていた訳ですが、ある日同じく親友である中条深月が聞いたのだという〈レモン・クラッシュ〉の噂を確かめないかと話を持ち込まれます。

〈レモン・クラッシュ〉

あらすじに書きました、「レモン色の光が煌めく光景を見た時『プーム・プーム』と呟やくと願望が叶う」というもの。これだけ聞くと、比較的どこにでも可愛らしい噂です。

しかし、もう少しこの噂について考えてみましょう。『プーム・プーム』……ふむ、全くもって意味が分かりません。『願望が叶う』? ……ここにおける願望とは一体何なのでしょうか?

『流れ星が消えるまでに3回願い事を言うと願いが叶う』という話では「願い事」を口にすることで、その願い事が叶います。では今回の噂〈レモン・スカッシュ〉では、願い事とは一体、誰がどうやって判断するのでしょうか?

考えれば考えるほどよく分からなくなってくるこの噂。きな臭い匂いがします。

”世界の敵” とは一体誰? いや、誰と言うべきではないのか? 何と言うべきなのでしょうか?

……というか事件起きてる? まぁ、起きてるんですが、途中まで事件の大枠が全く分かりません。噂を追っかけてるのかと思えば、全く繋がりのない事件に巻き込まれたり、登場人物の一人が狂い出したり……。 “世界の敵” も誰なのか全く分からないし、ブギーポップは何したいのか全く分からないし。

だからこそ、後半の畳みかけるような ”世界の敵” VS ”世界の敵の敵” の戦いは一気読み必死です。

 

一言でまとめるなら「ブギーポップってすごかったんだな……」という小学生みたいな感想を抱きました。

精神攻撃無効、銃撃も利かない。肉体も強化されている。触れずとも相手や物体をバラバラにする糸使いであり、おそらくフォルテッシモですら手も足もでないブギーポップさん。

能力を並べ立てるとイキリ主人公みたいになってしまった……。本人は主人公ではないような微妙な立ち位置ですし、イキリ要素は全くの皆無なのですが。

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