ラノベの感想を書き続けて早一年が経とうとしています。記事数も百を優に超え、ようやくこなれてきたかなという感じがしてきております。
そんな自分が、おすすめのライトノベルを独断と偏見により選定。その際に一つの制約を設けました。
それは、完結済みの作品を選ぶということ
完結しているということは、安心して作品を読み進められると言うことです。しかも、綺麗に終わった、打ち切りエンドではないような作品を選ぶようにしています。
次読むライトノベルを選ぶ際の参考の一つにでもなれば、幸いです。
- 「文学少女」シリーズ
- 「狼と香辛料」シリーズ
- 「半分の月がのぼる空」シリーズ
- 「世界の終わり、素晴らしき日々より」シリーズ
- 「電波的な彼女」シリーズ
- 「イリヤの空、UFOの夏」シリーズ
- 「人類は衰退しました」シリーズ
- 「キーリ」シリーズ
- 「ケモノガリ」シリーズ
- 「プシュケの涙」シリーズ
- 最後に
「文学少女」シリーズ
(本編八巻完結・短編四冊・外伝四冊)
映画化までされました本作。本を食べちゃうほど好きな文学少女・天野遠子と元美少女天才作家・井上心葉、二人きりの文藝部に舞い込む文学作品にちなんだ事件を、”想像” で解決していくミステリー作品。
人の抱えるどす黒い闇などが引き起こす事件の数々。読んだことがある人ならば、「トラウマになった」というような事件が、一つや二つあるのではないでしょうか。
心葉が辛い過去と決別し、一歩踏み出していくまでの成長の物語も必見です。
一巻の感想はこちら:”文学少女”と死にたがりの道化
作者リストはこちら:野村美月作品まとめ
「狼と香辛料」シリーズ
(二十巻完結(短編集含む))
説明がいりますでしょうか? アニメも二期まで放映され海外人気も高い本作。ライトノベルをかじったことのある人ならば、知らない人はいないと思います。
神であるホロと人であるロレンス、二人の旅は綺麗に完結しました。エピローグである短編集もあるようですが、あくまで本編は完結しているということで、ご勘弁下さい。
何よりも魅力なのは、二人の会話の掛け合いです。そこだけでも一読の価値はあります。また経済の勉強にもなるとか、ならないとか。
一巻の感想はこちら:狼と香辛料 感想
作者リストはこちら:支倉凍砂作品まとめ
「半分の月がのぼる空」シリーズ
(六巻完結・短編二冊)
最終刊まで読んで号泣しました。そして、また二回目読んで号泣……。あのラストは卑怯だろうと言わずにはいられません。
ヒロインが病気でいつ死んでもおかしくないという状況であり、それと向き合う主人公。一巻で死ぬ覚悟を決めていたヒロインが、また別の覚悟を決めたシーンが個人的にはすごく好きです。
人生で一度は読んで欲しい本作。6巻で完結し、7~8巻が短編集ということでとても手が出しやすいですし、是非買ってみては?
一巻の感想はこちら:半分の月がのぼる空
「世界の終わり、素晴らしき日々より」シリーズ
(三巻完結)
世界から突然人類のほとんどが消えた世界を舞台に、ただ必死に生きるチィとコウの日常が描かれています。
人類がほとんど消えてしまった原因は誰にも分かりません。ライフラインは当然途絶え、建物はただ崩れるのを待つばかり。崩れかけの町並みには、硝煙の匂いが立ちこめる……そんな世界が物語の中には広がっています。
三巻で完結。上記の説明で心惹かれた人は是非。
一巻の感想はこちら:世界の終わり、素晴らしき日々より
「電波的な彼女」シリーズ
(三巻完結)
隠れた名作だと個人的に思います。当時はアニメ化までしたそうですが、今となっては知っている人も少ないでしょう。
ヤンキーである主人公の柔沢ジュウと、前世では彼の僕だったと主張する墜花雨と共に、奇怪な事件を解決すべく動くサスペンスです。サスペンスと言ったのは、ミステリーと言うにしては犯人や事件の内容が常識では計り知れないからです。
この物語を途中まで読んで、犯人の動機や犯行方法が分かってしまったならば、あなたはどこか狂っているのかもしれません……。狂った世界観を楽しみたいという方におすすめです。
一巻の感想はこちら:電波的な彼女
作者リストはこちら:片山憲太郎作品まとめ
「イリヤの空、UFOの夏」シリーズ
(四巻完結)
セカイ系ラノベにおいて不朽の名作です。セカイ系を語る上で、絶対に外せない作品であることは間違いありません。
どこにでもいる男子中学生・浅羽直之は夏休み最後の日、学校のプールに忍び込んで不思議な少女に出会う……そんな冒頭シーンは、一度読めば頭から離れないほど素晴らしいシーンなので、一度読んで欲しい。そうすればもう作品の虜になってしまいますから。
四巻という短い巻数でありながら、これほどまで濃い内容を綺麗に終わらせている作品はないと思います。一度は読むべき作品です。
一巻の感想はこちら:イリヤの空、UFOの夏
作者リストはこちら:秋山瑞人作品まとめ
「人類は衰退しました」シリーズ
(九巻完結・短編二冊)
こちらもずいぶん前にアニメ化しました。アニメもかなり良いところで終わりましたが、原作はまだ続いていきます。
独特な文体で人類が衰退していく世界が描かれています。そして社会風刺的わたしちゃんによるブラックジョークは、アニメでは分かりにくくなっていたので、アニメしか見ていないという人こそ見るべき原作です。
十一巻という多すぎず、少なすぎずの巻数で読みやすいのもおすすめしやすいポイントだったりします。
一巻の感想はこちら:人類は衰退しました
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「キーリ」シリーズ
(九巻完結)
死の香り漂う西洋ファンタジーの名作。
霊の見える少女キーリと〈不死人〉ハーヴェイとラジオの憑依霊・兵長の三人の旅物語。いつか来る別れの悲しみと人との繋がりの暖かさを感じられる……何度も読み返したくなるような作品です。
独特な寂れた町並みの雰囲気が好きな人にはおすすめです。
一巻の感想はこちら:キーリ 死者達は荒野に眠る
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「ケモノガリ」シリーズ
(八巻完結)
人を狩るゲームに巻き込まれた赤木楼樹は、狩る側であるクラブのメンバーを逆に狩っていくことができる ”殺し” の才能に目覚めた。もはや普通の生活に戻れない彼は、クラブのメンバーを皆殺しにすることを決意する。
殺戮による血肉ほとばしる描写、手に汗握る先の読めない戦闘、二転三転する物語の構成、どれをとっても高水準に面白い物語。八巻という巻数で外伝もなき綺麗に終わった作品。作者のやりたいことを全て詰め込んだことが伝わってくる名作です。
一巻の感想はこちら:ケモノガリ
作者リストはこちら:東出裕一郎作品まとめ
「プシュケの涙」シリーズ
(三冊完結)
「プシュケの涙」「ハイドラの告白」「セイジャの式日」の三部作。シリーズ物と知らない人もいるようですし、それぞれ独立して読んでも、まぁまぁ楽しめます。
しかし、この三冊で一つの世界が完結します。読むならば三作を順番に読み進めるべきです。ジャンルとしてはミステリーに入るのでしょうか。透明で綺麗な世界でありながら、残酷な現実を描いた文学としても楽しめます。
「プシュケの涙」を読んだときの衝撃と喪失感は未だに忘れられません。いい作品でした。
一巻の感想はこちら:プシュケの涙
最後に
いかがだったでしょうか? 誰もが名前を知っている有名作品だけでなく、あまり知られていないような隠れた名作まで紹介できたと思います。
それぞれの詳細な説明は個人的にまとめている感想の方に書いていますので、そちらも参考にしていただけたら幸いです。